キヤノンマーケティングジャパン(株)が行っている「キヤノンMFP(※1)顧客満足度調査」では、点検活動や電話応対、修理対応について、福井キヤノンは例年高い評価をいただいていてまいりました。一方で、導入した機器を単なるコピー・FAX・プリンタでしか使用していないため、有効活用するためのアドバイスが欲しい、というご要望も多く見られました。
福井キヤノンから複合機をご導入いただいたお客様には、複合機の操作説明や機能説明は忘れずに行ってまいりましたが、アンケート結果からは有効活用されていない様子がわかります。何が原因なのか、ICT(※2)スタッフが自らの活動を振り返って検証した結果、次のような仮説に辿り着きました。
※1)MFP・・・1台でプリンタとスキャナー、コピー機、FAXなどの機能を兼ねる多機能周辺装置(Multifunction Peripheral)
※2)ICT・・・Information Communication Technology(情報や通信に関する技術)の略。
私たちICTスタッフが、よくお客様にご説明する機能の一つに「受注FAXをPCへ転送する機能」があります。コスト削減と受注FAXの紛失防止が期待できる機能で、複合機を導入されたお客様には、この機能と効果を当たり前のように説明してまいりました。
しかし、データ化された受注FAXを販売管理システムなどに受注登録する作業を実際に行ってみると、PCの画面上で受注FAXデータと発注システムを両方開きながら入力しなければなりませんでした。ペーパーレスという複合機の機能的な視点では、確かにコスト削減や紛失防止につながりますが、お客様の受注業務の効率という視点から見ると、逆に業務効率を阻害する要因にもなりかねない可能性が考えられました。
私たちがお客様にご紹介してきた複合機の機能によって、見えるコストが抑えられても、見えない業務効率が低下してしまったら、私たちが目指すお客様へのお役立ちにはつながりません。そこで、お客様の現在の活用状況や機能への理解度を把握するため、福井キヤノンオリジナルのアンケートを実施することにしました。
アンケートは、サービスレポートで開発実績のあるFileMaker(※1)&iPadソリューションで開発・導入しました。担当者がiPad画面に表示されるアンケートをもとに、お客様に機能説明や活用方法を確認しながら一緒に回答するという方式で、お客様にとっては長いアンケートへ記入する負担はかからず、担当者にとっては、お客様の業務を深く理解するきっかけにもなるため、アンケート実施を通して、お客様にも担当者にも、より良い効果が生まれると考えました。
※1)FileMaker・・・FileMaker社が開発しているデータベースソフトウエア。
※2)ICT・・・Information Communication Technology(情報や通信に関する技術)の略。
福井キヤノンが独自に開発した複合機機能の活用アンケートは、FileMaker12 & FileMakerGoで開発したアンケートシステムを社内の基幹系データベースやモバイル端末と連携させて活用するシステムです。
お客様にご導入いただいた複合機を有効活用していただくため、今回ご紹介した「キヤノンカラー複合機 機能活用アンケート」を実施しました。アンケート画面には、イラスト付きで機能の説明が表示されるため、お客様がご存知ではない機能だった場合には、表示される画面に沿って改めてご説明することができます。また、お客様が業務の中でどのようなことでお困りかをを把握し、お客様の業務に沿った機能の活用法をご提案させていただくために、私たち自身のスキルアップにもつながりました。
今後も、ご導入いただいた複合機をさらに有効活用していただくために、お客様の声に耳を傾け、お客様の業務に沿った機能の活用法をご提案をさせていただきます。